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第二種電気工事士になる 7 技能試験対策

 筆記試験を自己採点してみて合格できそうだったら、実技試験の準備に入ります。筆記試験の合格発表から実技試験までは約40日間しかないため、仕事や勉強をしながらとなるとあまり時間がありません。実技試験は40分間で与えられた課題どおりの回路を実際に制作するというものになっています。課題はあらかじめ13問公表されており、その中のどれかが出題されます。事前に公表されているのでイージーに感じるかもしれませんが、時間制限があるのでそうでもありません。複線図(回路図)を描く、電線を指定の長さにカットして端部の被覆を剥く、スイッチやコンセントに接続する、電線同士を圧着スリーブで接続する、点検するといった作業を行う必要があり、一つ間違えるとたちまち時間切れとなる危険性があります。私も練習し始めたときは時間が足りず、「こんなの制限時間内にできるのだろうか」と不安を感じました。だけど安心してください。特に器用でなくても、きちんと練習すれば絶対に時間内に仕上げられるようになります。

 準備にあたってのポイントは次のとおりです。

参考図書

 「第2種電気工事士技能試験すい~っと合格」(オーム社)がお勧めです。毎年新版が発行されますが、実は技能試験の課題は数年間は変わらないので、最新版でなくても大丈夫です。2022年の課題は少なくとも2020年から変わっていません。少しでも節約したい方は、フリマで材料とセットで出品されているものを入手すればOKです。ちなみに候補問題は電気技術者試験センターのトップページの下のバナーから参照できます(少し分かりにくい)。

工具

 中古のものでも十分ですし、ペンチやドライバは新たに購入する必要は必ずしもありません。電気工事士用の工具セットが数社から販売されていますが、HOZAN社が一番力を入れているようです。工具の中で最もよく使うのはケーブルストリッパですが、3本一緒に被覆を剥ぐことができるものを選びましょう。私が選んだ工具セットのケーブルストリッパは1本ずつしか加工できないものだったため、別途MCC社のVS-4Aを追加購入しました。その他の工具のスペックは特に差はないと思います。

材料

 各社からランプセレプタクル、スイッチ、コンセントなどが必要数セットされたものが販売されています。これもHOZAN社が一番目立つでしょう。中身はPanasonicなどの市販品なので、どの社のものでも変わりありません。ついでに言えば、新品である必要もないので、フリマで購入することをお勧めします。

 電線を束ねるリングスリーブは消耗品なので、中古の場合は追加購入する必要があります。リングスリーブのサイズは小、中の2種類を使いますが、小は1回(13問)で約50個、中は同じく約5個使用し再利用はできませんので、足りなくなった場合、小は100個単位で購入するのをお勧めします(約800円)。中はそれほど使いませんので、小分けされたものを購入した方が無駄な出費を抑えられるでしょう。

 また、コンセントやスイッチを2連で設置するための枠はアルミ製でそれほど耐久性がないので、何度か使って著しく変形したり壊れたらホームセンターやネットショップで購入してください(1枚50円程度です)。

 新品の材料セットは1回分、3回分などと販売されています。違いは入組されている電線の長さの差ですが、結論から言えば1回分を購入して後で必要なものを追加購入するのが正解です。本番と違って、必ずしも参考図書で指定されている電線の長さで作る必要はないので、例題では50cmとなっている部分を35cmなど任意の長さに変更すれば電線を節約することもできないこともありません。私の場合、外部からの引き込み部分に使われるVVF2.0(青色)なんかは、途中から指定長さにこだわらず被覆が剥がせなくなるくらい短くなるまで使いまわしていました(なお、この意味がわからないうちは、参考図書の指定長さどおりに練習した方がよいでしょう)。

 「第2種電気工事士技能試験すい~っと合格」で練習した場合、電線のうちよく使うVVF1.6-2Cは1回(13問)を約17.5m、VVF1.6-3Cを約6m消費するとのことです(本書の最終ページに記載されていました)。VVF1.6-2Cなどはネットでも調達できますが、それ以外の電線は資材コーナーがあるホームセンター(パワーコメリなど)でないと入手できないかもしれません。なお、電気工事士の試験ではVVF2.0を見分けやすくするために被覆が青いものを使うことになっていますが、これは一般に販売されていないようです。別に被覆の色でスペックに違いがあるわけではないので、別途購入するときはグレーの被覆のものを購入すればOKです。

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